渡部税務会計事務所

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相続税について

相続税はかからないと思うが、何をどうしたらよいか?という方へ

相続税がかからなくても相続が発生すると様々な手続が必要となります。

その必要な書類を一覧にまとめましたので、相続が発生した方は相続税がかからなくても一度お目を通していただければお客様のお役に立つのではないかと思います。

不明な点がございましたら申請先にお問い合わせ下さい。
また、それぞれに期限が決まっているものもありますので、申請先等で必ずご確認下さい。

(※表が見えない時は横にスクロールしてください)

 必要書類一覧表
  手続き 申請先
(1)社会保険関係 1.国民年金 遺族基礎年金 市区町村役場
(国民年金課)
寡婦年金
死亡一時金
2.厚生年金 遺族厚生年金 年金事務所
遺族基礎年金
3.共済年金 遺族共済年金 年金事務所
4.国民健康保険 葬祭費 市区町村役場
5.健康保険(社会保険) 埋葬料(費) 年金事務所
家族埋葬料
6.労災保険 葬祭料 労働基準監督署
遺族補償年金
7.高額療養費支給 申請 市区町村役場
年金事務所
(2)民間の
保険関係
1.生命保険 保険金請求 各生命保険会社
2.簡易保険 保険金請求 郵便局
3.生命保険・損害保険 名義変更 各保険会社
(3)
不動産
1.不動産 所有権移転登記 登記所
(法務局)
(4)
預貯金
1.預金・郵便貯金 名義変更 取引先
金融機関
(5)ライフ
ライン関係
1.電話 名義変更 電話局
2.電気・ガス・水道 名義変更 各事業所・営業所
(6)
自動車
1.自動車 名義変更 運輸事務局
(7)
株式等
1.株券(株式)・社債・国債 名義変更 各証券会社等
(8)その他 2.相続の放棄 家庭裁判所
3.借地・借家 名義変更 貸主
1.死亡した者の
所得税の確定申告
確定申告 税務署
2.会社役員の死亡 役員の
変更登記

相続税がかかる方へ

相続が発生し、相続税を納税する人は、全相続発生件数の5%から8%前後だと言われています。
この事実を踏まえた上でご説明します。

1.相続税が絶対にかかるという人

相続税の対策は主に3つです。

(1)相続が「争族」にならないための遺産分割を考える
(2)相続税額をおおよそでも構わないので計算しておく
(3)納税対策を考える(現金納付、延納、物納)

以上をどうするか早目に動くことが重要です。

2.相続税がかかるかかからないか微妙な人

まずは、ご自分で概算の相続税額を試算されてみてはいかがでしょうか?
以下が主な財産の評価の仕方と計算方法になります。

●財産の評価の仕方●
<財産>
宅地(自分で使用)・・・・・・・・時価×0.7
宅地(貸地)・・・・・・・・・・・時価×0.3
宅地(貸家が建っている土地)・・・時価×0.6 ※あくまでも目安です
宅地(その他)・・・・・・・・・・時価×0.5
※宅地は原則、路線価を用いて評価しますが、ここでは目安計算の為、路線価を用いずにあくまで目安の金額を計算することに重点を置いて説明しております。
時価は近所の不動産売買のチラシや不動産屋の広告で確認するのも1つの方法です。

家屋・・・・・・・・・・・・・・・固定資産税評価額
貸家・・・・・・・・・・・・・・・固定資産税評価額×0.7
※固定資産税の納付書についているか、件数が多ければ別途送付される

預貯金・・・・・・・・・・・・・・残高(通帳記帳する)
上場有価証券・・・・・・・・・・・時価(新聞に掲載あり)
ゴルフ会員権・・・・・・・・・・・時価(新聞に掲載あり)
生命保険金・・・・・・・・・・・・契約金額?500万円×法定相続人の数
その他・・・・・・・・・・・・・・時価

<債務>
借入金・・・・・・・・・・・・・・残高
葬式費用・・・・・・・・・・・・・自分で概算する

●計算方法●
1.財産―債務―(5,000万円+1,000万円×法定相続人の数)=××××円

2.1で算出した金額に法定相続分にあてはめて各人の取得金額を計算する

(※表が見えない時は横にスクロールしてください)

  法定相続人 法定相続分 各人の取得金額  
(1) 配偶者 1/2 △△△△ ××××円
1/2 △△△△
(2) 配偶者 2/3 △△△△ ××××円
父母 1/3 △△△△
(3) 配偶者 3/4 △△△△ ××××円
兄弟姉妹 1/4 △△△△



3.2で算出した各人の取得金額を基に相続税額を計算する

(※表が見えない時は横にスクロールしてください)

法定相続分に
応ずる取得金額
10,000千円以下
30,000千円以下
50,000千円以下
100,000千円以下
300,000千円以下
300,000千円超
税率
10%
15%
20%
30%
40%
50%
控除額
500千円
2,000千円
7,000千円
17,000千円
47,000千円



以上が概算の税額を算出する方法です。

では、事例を挙げて税額を算出してみましょう。

財産・・・1億1,000万円
債務・・・・・1,000万円
相続人・・・・・・妻と子2人
法定相続分通りに分割するものとします。
※小規模宅地に係る減税措置や相続開始前3年以内の贈与加算などは概算計算のため考慮しておりません。

1.1億1,000万円(財産)―1,000万円(債務)―(5,000万円+1,000万円×3人)=2,000万円

妻・・・・2,000万円×1/2=1,000万円
子(1)・・・2,000万円×1/2×1/2(子は2人のため)=500万円
子(2)・・・2,000万円×1/2×1/2(子は2人のため)=500万円

<税額>
妻  1,000万円×10%=100万円
子(1)  500万円×10%= 50万円
子(2)  500万円×10%= 50万円
             計 200万円
※ただし、妻は配偶者税額軽減がある為、100万円が0円となります。

(注)あくまでも目安としての評価方法であり、実際の相続税の評価額の方法及び計算とは異なります。また、一定の要件に該当すれば障害者控除等の適用もありますが、ここでは省略させていただいておりますのでご了承下さい。

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